立川で活動する、上質な逸品を作り上げる匠をご紹介。
第三回目は、伝統紋様を活かしたブランド「SOUL WORK」の東家雅子さん。
ブランドを通して、伝えたい想いについて伺いました。


●幼い頃に志したデザイナーの夢　感性を活かして社会に貢献したい
　日本や世界の伝統紋様を活かしたファッションブランド「SOUL WORK」。デザイナーの東家雅子(とうけ・まさこ)さんがブランドを立ち上げたのは、27 年前でした。
　デザイナーとなる前は、コピーライターとして活躍していた東家さん。ある時、もっと自分らしい感性を活かして社会に貢献したい、 と考え、幼い頃から志していたデザイナーの道へと進みました。「テキスタイルデザイナーだった父の影響もあり、小学校の卒業アルバムには将来の夢を 『デザイナー』と書いていました。でも、いざ進路を決める時に、父と同じ仕事をすることに抵抗があって、あえて別の道を選んだんです。ですが、自分 の気持ちを突き詰めると、やはり私が目指していたのはデザイナーだった。なってみて、迷いは感じなかったですね」。



●伝統紋様をもっと身近に　時代に合った使いやすさも魅力
　「SOUL WORK」の特徴は、古くからある伝統紋様を活かしたデザイン。京都出身の東家さんは、幼い頃から寺社仏閣の紋様や織物に魅了されていたそう。「時代を超えて魅了される、本質的な美しさを感じていました。でもだんだん着物を着る機会は減るばかり。古きよきものを活かしながら、もっと気軽に身につけてもらうためにはどうしたらいいかと考えたところ、伝統的な文様や模様を現代の洋服に施したデザインを作ろう、と思いつきました」。
　さらに「SOUL WORK」の服は、美しさと使いやすさも魅力。プリントは老舗の染織工房「日比勝染色」が手掛け、着物の染色の技術を駆使したインクジェットプリントにより、鮮やかで高級感のある柄地に仕上げています。また、生地は伸縮性があり、シワになりにくく乾きやすいので、着心地は抜群。旅行など長時間の移動や小さく畳んだ時も、アイロンなしで綺麗に着られます。「現代の忙しい、スピーディーな時代にマッチするよう、素材にも工夫をしている」ところも東家さんのこだわり。しかもセミオーダー、フルオーダーもでき、より着やすく愛着の持てる一枚を手に入れられます。まさに 「温故知新」をテーマにしたファッションブランドなのです。



●先人が残した伝統を伝える使命　地元で新しいものづくりをしたい
　ブランドを立ち上げたばかりの頃はなかなか軌道に乗らず、もがいていた東家さん。しかし、知り合いに紹介されて訪れたロンドンで、転機が訪れました。「自信作をバッグに詰めてロンドンに向かったところ、運よくファッションショーを仕切っている方とつながって。これをきっかけに、扉がバーンと開いた感じがしましたね」。それから大手百貨店や東京コレクションなどで紹介され、イギリスの大英博物館で日本代表として発表するなど「SOUL WORK」は今日まで国内から海外まで人気のブランドとなりました。
　挫折しそうになると、不思議と立ち上がれるような出来事が起こる、と言う東家さん。先人たちが魂を込めて作り上げたものを新しい形で残していく使命を背負いつつ、今後は拠点に選んだ立川での繋がりを活かし、新しいモノづくりに挑戦したいです。
　11月6日~19日まで、伊勢丹立川店4階で出店予定の「SOULWORK」。ぜひ実際に見て触れて、美しさを体感してみてはいかがでしょうか。





≪ポップアップ情報≫
出店場所･･･伊勢丹立川店 ４階 駅側モール
住所･･･立川市曙町2-5-1
出店期間･･･11月6日(水)～11月19日(火)
営業時間･･･10:00～19:30
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